2011年10月27日
議会運営委員会の視察
議会運営委員会の視察に行ってきました。
24日は、別府市議会で、「べっぷ子ども市議会」と「一問一答方式」について視察しました。
別府市では、子ども会育成連合会、PTA連合会、別府市、市議会、教育委員会が主催し、別府市議会子ども会を支える議員連盟が後援して、「べっぷ子ども市議会」を開催しています。
参加者は各小中学校の代表者と市長、正副議長、執行部各部長。
子ども議員から選ばれた議長、副議長が議事を進行し、小学生の子ども議員が一般質問をし、中学生の子ども議員が提言と「子ども宣言」を行うとのこと。
自分たちの住んでいる別府市の問題、未来について子どもたちが考えるきっかけとなっているようです。
敦賀市でも以前(10年くらい前)は広報が担当して子ども議会を開催していましたが、現在は行われていません…。
再開できると良いなぁと思いました。
また、別府市では、さまざまな議会改革を行っていますが、聴覚障害者のため手話通訳は素晴らしいと思いました。
別府市の視察の後、その日のうちに大分市へ…。
25日は、大分市議会で、「議員政策研究会」と「市民意見交換会」について視察しました。
大分市議会では、政策立案ができる議会となるよう平成19年から「議員政策研究会」を設置しています。
それぞれ議員がテーマを提案し、プレゼンを行い、その中から最も必要と思われるものをみんなで話し合って一つに絞り、研修や検討を行い、市民にも意見を聞くなどして条例を作ります。
これまで、「大分市議会基本条例」「大分市子ども条例」を作ったとのこと。
ちなみに、大分市議会では、提案した議員が所属する会派の人数と関係なくテーマが選ばれているようなので質問したところ、大分市議「民主的に話し合って、必要なテーマを決めています。会派は関係ありません」とのこと…。
敦賀市では、プレゼンを行ったところで、結局は、最大会派の議員が提案したテーマが多数決で採用されると思うので、大分市はすごいと感心しました。
また、「市民意見交換会」は、「議会基本条例」「子ども条例」「議員定数」など、その時々の重要なテーマで市内13カ所の公民館で行っているそうです。
その際、市政に対する要望等もお聞きし、「議会活性化推進会議」で集約し、常任委員会で振り分けて協議し、執行部へ出すべき要望は出し回答を得て、その結果を冊子やホームページ上で公開している、とのこと。
ちなみに、「議会活性化推進会議」は、月2,3回開催し、平成23年度4月現在だけでも18項目にわたって検討を行うなど、議会基本条例をつくった後も、改革をどんどん行っている姿勢は見習わなくては…と思いました。
26日は、防府市議会で、「防府市議会基本条例」「議会懇談会」「議会報告会」について視察しました。
防府市の議会基本条例について説明をお聞きし、敦賀よりもすごいなぁとうらやましく思いました。
敦賀市と違うところは…まず、「危機管理」の条文があり、災害がおこった時の議会のあり方を条文化しています。
そして、議会に提案される重要な政策、施策、計画などについて、審議に必要な情報提供を求めています。
さらにすごいのは、事件議決の拡大
地方自治法の改正で、総合計画が議会の議決からはずされてしまいましたが、防府市では、総合計画だけでなく、環境基本計画、地域福祉計画、障害者福祉計画、次世代育成支援行動計画…等々、議会で議決が必要と決めた計画の数は、全国でトップクラスとのこと。
敦賀市では、議会基本条例を作る時に、私から総合計画の議決等について求めましたが、今後の検討課題とされ、改選後の議会においても「必要なし」とされてしまった事を考えると、実に羨ましい…
また、「議会モニター制度」をつくり、市民に議会のモニターになってもらい、本会議や常任委員会を傍聴してもらい、議会の運営について意見や要望を出してもらったり、議会便りや議会のホームページへの意見を出してもらったりするとのこと。
この秋に募集して11名のモニターさんに研修を行ったばかりだそうですが、とても素晴らしいアイデアだと思いました。
委員会での議員間討議も設け、活発に行われているとのこと。
敦賀市議の「会派で議案に対する態度を決めていたらどうなるのか」との質問に、防府市議「会派ごとにしっかりとした態度を決めていたら、討議はできませんね」との回答。
防府市では、活発な討議の結果、修正案を出すことになったり…とのことですが、敦賀市では、委員会までに、議案や請願などについて賛否が会派ごとにしっかり決まっているので、残念ながら討議はありえないでしょう…
防府市では、同じ会派でも議案についての賛否が分かれているので、会派にしばられていないところがあるのでしょうか…?
三つの自治体の視察で感じたことは、常に前に前に…と意識的に積極的に議会改革を進めて行かなくてはならない、ということ。
これらを糧にこれからもがんばります