大槌町では、「行政からの押しつけであってはならない」というキーワードで、復興計画を10地区にわけて進めています。
2012年01月06日
進め復興 ひょうたん島
ひょっこりひょうたん島のモデルになった蓬莱島がある岩手県大槌町の赤浜。
私が、昨年11月にボランティアで行ったところです(2011.11.17付ブログ参照)。
遠くに見える鯨の形のひょうたん島(2011.11.15撮影)
1月5日付けの赤旗新聞によると、津波犠牲者を出さないまちづくりを始めたそうです。
大槌町では、「行政からの押しつけであってはならない」というキーワードで、復興計画を10地区にわけて進めています。
960人余の住民のうち93人(行方不明含む)が東日本大震災の津波で犠牲となった岩手県大槌町赤浜では、避難所で暮らす人も多く(私がボランティアで訪問した仮設住宅も74世帯)、復興などはるかに遠い昨年7月、「復興を考える会」準備会をつくり、全員に「お知らせ」を配って委員を公募しました。
そして、漁師会、婦人会、老人クラブ、PTAなどを通じて津波襲来時の避難の問題点や今後の地域づくりにどういかすか、などの聞き取りを重ねました。
「道が狭く、逃げるのに時間がかかった」「防災無線が鳴らなかった」「避難所に逃げても津波に襲われて亡くなった人がいる」など多くの意見を受け、10月に「復興を考える会」を立ち上げ、計画を練り上げました。
「震災で何が起きたのか、検証なくして復興のまちづくりはありえない」「最大の震災対策は人づくり。防潮堤先にありき、ではない」とのこと。
「地域と学校ぐるみで『地震がおきたらすぐ逃げる』教育の大切さを計画に盛り込みました」と幹事は語ります。
12月4日、安全な高台に住宅を移転し、沿岸の町中心部1万uの公園にする、逃げやすい避難道を整備する、民宿「あかぶ」を補強した建物の上に、再び観光船「はまゆり」をのせ、原爆ドームのような後世に伝えられるシンボル公園を残すなど、復興計画を町に提案しました。
大槌町の復興推進室は「議会の承認を受けた後、国と県との調整を図りながら町の実行計画としてまとめたい」と。
震災復興を考えるとき、頭に浮かぶのが家の基礎と道路しか残っていない大槌町の風景…。
復興なんて、いったいどこから、どう進められるのか…、当分は難しいのではないのか?と漠然と思っていましたが、赤浜のみなさんの取り組みに、復興は必ず出来ると確信し、希望が見えました。
大槌町では、「行政からの押しつけであってはならない」というキーワードで、復興計画を10地区にわけて進めています。