28日、きらめきみなと館で、金ヶ崎周辺整備構想市民シンポジウムがありました。
題して「東洋の波止場〜ノスタルジーの似合う港〜」---WHAT? 市民・来港者は何を求めているのか---
一部は、金ヶ崎周辺整備構想策定委員会委員長の川上洋司氏(福井大学大学院教授)のお話「敦賀ノスタルジアムの創出に向けて」と、敦賀高校の敦賀きらめき☆実行委員会さんによる「生徒によるまちづくり(金ヶ崎周辺の将来像)の提案」でした。
二部は、パネルディスカッションで、URまちづくり支援専門家とNPO法人THAPの方と、敦賀観光協会さんと敦賀高校の敦賀きらめき☆実行委員会さんと敦賀市の担当理事。
実は、以前、敦賀市議会への説明会で、敦賀港駅周辺に門司港レトロのようにレトロな建物をたてて観光客を呼ぶような説明を聞いていたので、どんな風な構想なのか不安になって聞きに行ったのですが…。
川上氏の説明には大いに共感できるものがありました。
点在している有形無形の地域資源はかつて関連があったはず、その点となっている地域資源を結びつける。
まちづくりを一過性に終わらせない。
これまでの街づくりの反省すべき点は、今の世代の人が、今欲しいものを作ってきた。
これからの街づくりは、今の世代の我々が欲しいものを作りきってしまうのではなく、まだ生まれていない次の世代の人達も続けて作っていけるように、長い時間をかけて作っていく。
次の世代が選択できるよう残しておくことが、持続可能な街づくりである。
地理的、歴史的に培われてきたもの、そこにしかないものを大切にする。
地元民間と協力しながら、地域資源の発掘・再生をし、次の世代に渡していく。
港があり、鉄道があり、全国的なイベントが開催されるような資源が敦賀にはある。
敦賀の住民がこれらの全国的なイベントに参加し交流すれば、外から見た敦賀を知る機会になり、敦賀の価値を知り愛着を持つ事ができるきっかけになる。
お話をお聞きし、金ヶ崎周辺整備構想について私流に解釈すると…当面は、赤レンガ倉庫やランプ小屋などの点を線に繋げ、敦賀港駅周辺まで緑地を広げる。
そして、いずれ、将来、次の世代の人達が、敦賀港駅周辺を再現することが必要と思えば作るだろう…みないな?
ようは、今から急いでお金をかけてハード面を大がかりに整備するようなことはしないのかな?
地方の財政は今後ますます厳しくなるし、箱物建てて観光客が押し寄せてくるような時代ではすでに無くなってるし、今ある史跡にもっと光りを当てた観光に取り組むべきと考えていたので川上氏はじめ、パネリストのお話にも共感できる部分があり、市民シンポジウムに参加して良かったです
帰りに、屋根行きを降ろして欲しいとのSOSがあった金ヶ崎の某宅に…。
今にも雪に押しつぶされそうなお宅(失礼
)の屋根雪をおろしながら、同じ金ヶ崎なのに、無年金の高齢者の暮らしはほっとかれたままで「観光客を誘致できるような街づくり」だけが進んでいくのはやはりおかしい
と思いました。
行政の仕事は…まずは住民の福祉の向上です。
市民の福祉、暮らしを向上させながら、有形無形の地域資源を発掘・再生しスポットをあてていく…がんばって、同時進行で進めていただきたいものです。