2012年10月25日
文教厚生常任委員会で伊佐市、鹿児島市、春日市に視察
22日~24日、敦賀市議会の文教厚生常任委員会で、鹿児島県の伊佐市、鹿児島市、福岡県の春日市へ視察に行きました。
22日朝7時38分、予定通りサンダーバードに乗って敦賀を出発したものの、何故か途中からサンダーバードがゆっくり運転に…
そのため、新大阪に着いた頃には乗る予定だった新幹線「さくら」は出た後で、とりあえず、すぐ後に来た「のぞみ」に乗り込みました。
その後、途中で「のぞみ」が「さくら」を追い抜いたので、博多で「さくら」に乗り換え鹿児島へ…。
前日、三時間半しか寝て無くて…約7時間の長旅で乗り物酔いしそうだったので、「酔い止め」を飲んで乗車したため、車中はぐ~っすり爆睡
22日は鹿児島県伊佐市で「子ども交流支援センター笑(スマイル)」について視察しました。
伊佐市は、「おぎゃ~献金」発祥の地だそうで、「日本一子どもにやさしいまち」を目指しているそうです。
さて、伊佐市の「子育て支援システム」は、子ども交流支援センターを中心に発達障害の子どもとその親を支援するシステムです。
お話をお聞きする中で、センターでの充実したスタッフでの支援もさることながら、市の母子担当の保健師が正職で6名も
これは、住民1人当たりで見ると全国で一番多いそうです。
そして、ベテラン保健師が発達障がいを早期(生後四ヶ月ごろ)に見つけて治療に結びつけ、子どもに障がいがあることを受け入れがたい保護者に親身になって相談にのり、様々な関係機関とみつに連絡を取り合い、週に何回もセンターに通い、保護者や子どもを各関係機関と繋ぐために努力されているそうです。
発達支援を無条件で受けられるように支援センターの利用料金を市が負担し、無料で療育が受けられるようにしているのもすごい
ちなみに、な~んと、子どもの医療費も高校卒業まで無料
敦賀は小学校卒業までなのに…
財政力指数は0.38で決して裕福では無い市の財政の中で、「日本一子どもにやさしいまち」を目指しているだけある
「何を大切にするか」で予算配分、施策が大きく異なるということをあらためて考えさせられました。
23日は鹿児島市で「適応指導教室」について視察しました。
鹿児島市は60万人の人口で、小学校78校、中学校39校あり、不登校の生徒が400名。
鹿児島市の教育委員会では「教育相談室相談委員」「適応指導相談委員」「学習支援員」「心のパートナー」と、四つの教育相談事業を行っています。
不登校の生徒の家に学習支援員が二ヶ月ほど訪問して学習支援や相談業務を行い、フレンドシップ(適応指導教室)に通級できるよう支援し、フレンドシップでは、学習支援や校外での体験学習、保護者の研修会など行い、再登校を支援しているそうです。
市内4つのフレンドシップには適応指導相談員、学習支援員など3名おられ、現在65名の児童生徒が通級しているそうです。
また、市内の大学生、大学院生がボランティアで「心のパートナー」として市内に約50人おられ、不登校傾向や不登校の子どもたちの支援を行っているとか…。
人口等々規模が違いすぎる鹿児島市ですが、たいへん勉強になりました。
23日の午後は、南九州市の知覧へ…。
知覧特攻平和記念館に行きました。
第二次世界大戦の末期に、知覧飛行場から片道だけの燃料で飛び立ち、アメリカ軍の軍艦に体当たり攻撃して戦死した1036名の兵士の遺影や遺品が展示されています。
18歳をはじめ多くの青年の遺影、遺書…涙無しでは見られませんでした。
福井県出身者も8名おられました。
未来があったハズの青年たち…どんな思いで片道だけの燃料で飛び立っていったのか…。
「お国のため」「平和のため」と教え込んだ教育の恐ろしさ…。
アメリカ軍に攻撃されてパラパラと墜落していく戦闘機の映像を見て、この戦闘機の中にはここにある遺影の青年たちが…と涙がとまりませんでしたが、その死の瞬間を直視している者として、「二度と戦争をおこさせてはならない」と心に誓いました。
一度、訪れたいと思っていたので、念願叶って行くことができて良かったです。
←敵に攻撃されないように半分地下に埋まったような宿舎がたくさん作られ、そこで、出撃の日を待ったそうです。
24日は、福岡県の春日市で「コミュニティースクール」について視察しました。
コミュニティスクールとは、保護者や地域住民などから構成される学校運営協議会を設けて、学校と保護者や地域が一緒に子どもたちの成長を支えていく仕組みです。
春日市では教育を取り巻く環境と、日常の業務とのギャップがあったため、教育委員会の改革を行い、事務局を強化したそうです。
予算執行、原案などを各学校へ委譲し、市学校訪問や研究指定の廃止を行うことで学校の負担を軽減すると同時に、各学校の独自性を強めたそうです。
その後、学力の低迷や不登校児の増加、また、誘拐事件があり安全性など問題を抱えていたため、コミュニティスクールを導入することにしたそうです。
各学校ごとに導入時期、中身について異なるとのこと。
概要の説明の後、春日小学校の取り組みなどを説明していただきました。
コミュニティスクールを導入することで、地域が学校に対して批判的で無く協力的になったとのこと。
そのため教師の精神的な負担は軽くなったけれど、管理職、特に学校長が地域に多くの関わりを持つことで多忙になった、などお聞きし、トップの姿勢でずいぶん違うなぁと思いました。
昨年の三鷹市の「小中一貫教育」の視察で、その基盤となっているコミュニティスクールについてもお聞きしましたが、そこともまた違っていました。
どこも教育のあり方について模索しながらがんばっておられる様子で、敦賀市はどうあるべきか…考えさせられた視察でした。
おまけのお話。
鹿児島の桜島は、毎日4回ほど噴火していて、今年だけでも1000回は噴火しているそうです。
私たちが視察で行った日も、時々、噴煙があがっていました。
火山灰と共存している鹿児島のみなさんの苦労話などお聞きし、たいへんだなぁ~と思いましたが、それでも桜島をシンボルとして愛しておられるようでした。
←車の上にもうっすらと灰が…
←道路には灰が積もってました。
側溝には灰が溜まるので、灰を清掃する仕事の人もおられるそうです。
氷菓子で有名な「白熊くん」は鹿児島の名菓だそうで…。
←上から見ると、白熊くんの顔…なるほど。
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