登録10周年記念シンポジウムに参加しました。
まず、三名の方の講演がありました。
講演は専門的で少々、難しかったですが、
とても興味深いものでした。
1⃣陸水学専門の村上哲生さんによる
「中池見湿地の水環境」
池塘の形は、水の供給によって、
丸い池塘、細長い池塘、扇の形など
決まっているそうです。
また、どういう水かも重要 、とのこと。
中池見湿地は、
冷たい水と、田んぼに流れ温かくなった水の
2つの水が流れているのが特徴、とのこと。
また、中池見の水質が茶色っぽいのは
腐食がたくさんあるからで、
酸性で軟水とのこと。
酸性で軟水? よく分かりませんが…😃💧
防腐作用があるので、
何百年も前の死体もミイラ化しないんだとか…
なるほど〜〜💡✨
40mもの深い泥炭層に閉じ込められた
10万年の歴史を知ることができるのは
中池見に防腐作用があるからですね❗
2⃣泥炭地湿原の専門家の高田雅之さんによる
「地域の自然資源としての湿地」
世界では、湿地と気候変動について
注目し始めているそうです。
イギリスは、泥炭層を再生、復元することで、
炭素を蓄積する仕組みを再現している、とか…
インドでは、湖の魚が取れなくなってきたため
北海道のサロマ湖から学び、対策を講じることで、
漁獲高7倍まで改善したそうです。
ベトナムでは、鶴が戻ってきたことで
保護するプロジェクトを始め、
付加価値の高い工芸品を作り、財源を作って、
それにより、生物多様性と貧困問題を
解決する取り組みになっているそうです。
世界では、住宅地に近いほど地価=価値が上がるため
湿原の近くが高級住宅街になっているそうで、
国内でも、観光地として成功している例も。
地域の人が価値を感じ、
恵みを受けることが重要、と。
ビックリしたのは、
たくさん捕れるアメリカザリガニを
食用にして観光に役立てている地域もあるそうで…
美味しいのかな〜? 😵💦
3⃣食物生態学等専門の西廣淳さんによる
「気候変動と新しい里山」
気候変動の対策は
緩和型と適応型と2つある、とのこと。
緩和型は、CO2を出さないようにすること。
適応策は、温暖化は止められないので、
馴染んだような社会にすること。
私的には、そりゃ、
CO2ゼロでしょう?と思うのだけど…
生態系の力を借りて、適応していくことは
日本は始まったばかりだけど、
世界では20年の歴史がある、とのこと。
そうなんだ〜😵💧
気候変動が進む中、湿地は重要で、
人手が加わることで機能が高まる、とのこと。
北広島町では、
芸北せどやま再生プロジェクトがあり、
森の手入れが進むほど
地域経済が豊かになる、と。
国際的な経済と結びつけ、
esg投資などの取り組みも…。
世界では、生物多様性と生態系の維持に
向かっている、とのこと。
だんだん、理解が追いつかなくなって
「???」って感じになってきましたが…😃💦
行政と結びつき、教育、福祉つながり
静岡では、福祉水田という取り組みが
行われているとのことで、
勉強してみたいなぁと思いました。
講演のあと、3人の講師に加え、
東郷公民館長の寺腰さん、
地域おこし協力隊の西山さん
中池見ねっとの藤野さんなどによる
パネルディスカッションがありました。
東郷公民館長である寺腰聡さんは、
藤ヶ丘に住んでいたけど…
中池見湿地のことはわからなかったが
東郷館長になり、公民館の活動を取り組む中で
中池見湿地のすばらしさが分かった、とのこと。
地域おこし協力隊の西山綾加さんは、
田んぼをやりたくて関わるようになった、と。
NPO法人中池見ねっとの藤野勇馬さんは、
敦賀には中池見湿地のほか、池河内湿原、
沓見湿原があり、奥野の田んぼに、
シマゲンゴロウがいた、と。
シマゲンゴロウは絶滅危惧種で
県内では、近年、見られないことから
絶滅したと言われているそうです。
奥野だけでなく、中池見湿地にもいたことから、
周辺の水辺にも目を向けていく必要がある…と。
また、スロープカーの廃止がきっかけで、
中池見愛好会ができて、
中池見でさまざまな取り組みが
行われるようになったことも紹介されました。
みなさんのお話から、更に学んだことは…
世界から見た日本の価値は、自然だそうで、
火山があり、四季があり色が変わることが
魅力だそうです。
また、外来種がいることで
湿地の価値が下がる様に言うのは違う、と。
そこから新しいあり方をさがすことが大事で、
世代が違うと考え方がずれる…
一本の木をウッドとして見るのか、
ツリーとして見るのか、
次の世代が何を求めているか考えることが必要、と。
自分自身の活動のあり方についても
助言された感じ…😃💧
地域の人が価値を感じ、恵みを受けることが重要で、
中池見湿地はそれだけで宝ではない、
卵であり、市民の力で宝にする必要ある、と。
まずは、敦賀のみなさんに
中池見の価値を知ってもらわなくては❗
会場には大勢、参加されていましたが…
敦賀市の職員は何人おられたのかな?
コミュニティバスの中池見湿地のバス停も無くなり、
中池見湿地にあがるスロープカーが廃止され、
ビジターセンターが冬期間、休館となるなど
予算が削られ…
行政としてラムサール条約10周年のイベントも無く
(ムゼウム1周年はあったのに…)
あまり大事に思われていないように感じるので
市長や職員のみなさんにも聞いて
ぜひ、欲しかったけど…
オンライン参加だったのかな〜?
そう信じたいですね。
帰りに、キーホルダーを買いましたv