2024年06月30日

福井県母親大会で食と農について学びました

福井市で開催された

福井県母親大会に参加しました。


記念講演は、農民連の長谷川敏郎さんによる

「気候危機の時代、未来世代に引き継ぎたい食と農」


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長谷川さんは、島根県で牛を2頭飼い、

有機農業をされているそうです。


里山の手入れをして、

薪ボイラーで暖房・給湯。


薪の灰と牛の糞で堆肥をつくり、

田んぼの土をつくります。


田植えの後、除草剤は一回のみ。


殺虫剤無しの米作りは34年目。


3月上旬にツバメの先発隊が訪れ、

9月まで子育てをし、

15〜17家族160羽のツバメが、

田んぼの虫を食べてくれます。


ミミズもいっぱい。


稲害虫の天敵であるクモが2倍、

カエルが2.5倍いるそうです。


ヘイケボタルがいることで、

寄生虫の密度を下げることができている、と。


このように、里山は

エネルギーと生態系の宝庫であり、

癒やしの場でもある、とのこと。


循環型農業がいかに素晴らしいか、

熱く語ってくれました。


そして、今の日本の農業問題について…


・2021年、日本で

栄養失調で死亡した人は2013人。


内閣府の調査(2021年12月)によると、

食料が買えなかった経験があるのは、

低収入世帯の38%、母子家庭の32%で、

全世帯の11%にものぼった。


日本の子どもの6人に1人が

1日3食を食べられず「欠食児童」に。


・このような中、自公政権は、

「食料・農業・農村基本法」改定を強行可決。


食糧自給率の目標は消え、

「向上をめざす」ものに変わった。


食料の安定供給は、

「国内増産」から「安定的な輸入」へと変わり、

輸入相手国への投資の促進まで盛り込まれている。


だが、お金を出せば、いつでも、いくらでも

欲しいほど輸入できる時代は終わった。


・基幹的農業従事者は、20年で約100万人以上減。


農林水産関係予算も、農地面積も、

農業総産出額も、自給率も減っている。


一方、農林水産物の輸入額だけが倍増。


農業は生涯現役とは言え、6割が70才以上。


2割が80才以上。


本気の農業後継者対策が求められているが、

民主党政権時、750万円だった

新規就農支援(経営開始支援)が、

現在、150万円になり、40%も削減された。


・肥料や生産資材、高熱費など軒並み値上がりし、

1戸あたりの農業所得は、

2005年に42.4万円だったのが、2022年は1万円。


時給も、2005年に516円だったのが、

今では、たったの10円に。


農業だけでは、食べていけない。


・食糧自給力も、このままでは、

6年後は生命維持がやっとの水準に。


そこで、「食料・農業・農村基本法」改定とともに

強行可決されたのが、「食料供給困難事態対策法」


国が、芋や米に生産を転換するよう生産者に指示。


計画を出さないと20万円の罰金。


警察が取り締まり、名前を公表してさらし者に。


計画通りにできなくても罰金。


高齢の離農者も予備役で動員する計画。


・世界の輸出大国の大規模・工業的農業の

行き詰まりが、食と農の危機の原因。


大規模の工業型農業は、

世界全体の土地・水・化石燃料の75%を使って

食料の30%を生産しているが、

小規模・家族農業は、

土地・水・化石燃料の25%を使って

食料の70%を生産している。


・農業再生は、「工業的農業」ではなく、

「アグロエコロジー」

(生態系と調和を保ちながら作物を育てる)で。


食料、エネルギー、ケア(医療、介護、福祉)を

できるだけ地域内で自給する「FEC自給権構想」を。


学校給食無償化、国産・地場産利用を。


給食の公共調達は、

まず国産を、更に地元での生産を増やし

供給する生産と流通のシステム作りがカギ。


・食と農の危機は、自然現象ではない。


国の政策によるもの。


農業予算を1980年と2021年を比較すると、

アメリカは7.5倍、EUは4.68倍だが、

日本は0.76倍で、逆に減っている。


一方、軍事費は、約4倍。


日本の食料自給率38%は、

いつ食べ物が無くなるかわからない、

「恐怖と欠乏」の状態であり、

農業なくして、憲法25条「健康で文化的な

最低限度の生活を営む権利」は保障されない。


食料こそ、安全保障の要。


大軍拡よりも、農業再生を!




講演をお聞きし、

外国に日本人の胃袋を売り渡す

自公政権の農業政策に怒りを感じるとともに、

食料を守る運動は、地球を守る運動でもあり、

子や孫、未来の子どもたちのためにも、

食料を守る運動をしなければ!と思いました。


そのためには、まずは、

カギとなる学校給食から?


がんばります!



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講演前の文化企画で、

60才から楽器を始めたという

3名のご高齢の女性の演奏に、

心がうたれました。


ピアノ、フルート、オカリナの音色と

母の大好きな「浜辺のうた」がマッチし

涙があふれました。


私も、あと2ヶ月で60才。


何か始めようかなぁ〜💓


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講演の後の県内各地、各団体の

取り組みの報告にも元気をもらいました。


学校給食費無償化めざして、

工夫して署名運動に取り組んでいたり…


希望を持って働き続けられるように

処遇改善を求めて運動している

教職員、保育士、介護労働者のみなさん。


商売されている女性の権利を求める運動…等々。


私も、がんばらなくっちゃ〜💨


エネルギーもらえた母親大会でした。


posted by きよこ at 23:00| 福井 ☔| 日記2020.1〜 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする