4月6日の衆院経済産業委員会で、日本共産党の吉井英勝衆議院議員の追求によって、福島原発事故を引き起こした責任の所在と、危機打開の道筋が鮮明になりました。(
吉井英勝衆議院議員のホームページより)
吉井議員は昨年5月26日の同委員会で、
地震や津波による「電源喪失」が招く炉心溶融の危険性を指摘。
これに対し経済産業省原子力安全・保安院の寺坂信昭院長は「論理的には考えうる」と述べ、現実には起こらないと答弁していました。
吉井議員「“理論的な話”ではなく、現実のものとなったのではないか」
寺坂院長「現実に、指摘のような事態が発生した。
当時の認識に甘さがあったことは深く反省している」
また、2006年3月1日の衆院予算委員会で、当時の原子力安全委員長だった鈴木篤之氏(現・日本原子力研究開発機構理事長)は吉井議員の追求に、外部電源やディーゼル発電機、蓄電池など多重、多様な電源設備があり、他の原発からの電力“融通”も可能だから「大丈夫だ」と答えていました。
吉井議員「設計上“大丈夫”だという話だったが、全ての電源が喪失したのではないか」
鈴木理事長「国民に大変な心配、心労、迷惑をかけていることを大変申し訳ないと思っており、痛恨の極み」
更に、今回の事故について、菅直人首相や東京電力の清水正孝社長は、「想定外」としています。
吉井議員は、日本の原子力安全基盤機構(JNES)の研究報告でも、全電源喪失で0・6時間後に核燃料が落下、1・8時間後に圧力容器が破損、16・5時間後には格納容器が過温で破損すると警告されていたと述べました。
吉井議員「全電源喪失を考えて、
いかなる場合にも今回のような事態を起こさせないというのが、原子力安全行政であり、原子力安全委員会の使命ではないか」
班目春樹原子力安全委員長「おっしゃる通り。今回の事故を深く反省し、二度とこのようなことが起きないよう指導してまいりたい」
海江田万里経済産業相「
想定を超えるものが現実の問題として起こったわけだから、(想定外というのは)使うべきではない」
日本共産党の吉井衆議院議員が想定していた事故が起きた以上、「想定外」と言い逃れすることは出来ません。
私たち敦賀の共産党市議団も、原発の過酷事故を想定し、安全性を求めたり、原子力防災計画の拡充を求めてきました。
未だに、敦賀市長をはじめ電力会社は、敦賀は「地震は来ない」「津波は来ない」と言いますが、もし敦賀で大地震が来て、津波が来て、敦賀や美浜の原発が大事故を起こしたら、誰が責任を取るのでしょうか?
また、「想定外」と言うのでしょうか?
事故が起きて誰かが犠牲にならないと改善されない…この事の繰り返しでは、進歩がないですよ、まったく