2011年10月11日

北海道での原発集会

10月8日から10日まで、原発問題住民運動全国連絡センター主催の「フクシマから原発とエネルギーを考える」全国交流集会in北海道に参加してきました。

8日の泊原発見学と周辺露頭調査には行けませんでしたが、夜の「JCJ特別賞受賞記念懇親会」から参加しました。

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「原発問題住民運動全国連絡センター」と「原発の安全性を求める福島県連絡会」が、今年の8月、日本ジャーナリスト会議(JCJ)の特別賞を受賞したのですが、その報告がありました。

全国センターと福島県連絡会は、これまで、福島原発の大地震・津波事故の危険性を指摘し、国と東京電力に対して抜本的対策を取るよう交渉を続け、その内容を情報誌「げんぱつ」で取り扱ってきました。

受賞された全国センターや福島県連絡会の方が「事故が起きなければ受賞は無かった。複雑です」と心境を話されていました。

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9日は、朝から夕方まで400名近い参加で、「フクシマから原発とエネルギーを考える全国交流集会」が開催されました。

記念公演は立石雅昭・新潟大学名誉教授の「泊原発の耐震安全性---フクシマから学ぶ」でした。

「子どもたちの本当の被害は数年経たないとわからない」
「福島原発事故が人災であるその最大のミスは、危機対応システムができていないこと」
「発電所に大津波が到達したのは15:42(東電の写真によると)なのに、全交流電源喪失は、その前の15:37等々。それなのに、津波が原因として、津波の対策しか行われていない事は問題だ」等々…。

その後、伊東達也・筆頭代表委員から特別報告「福島原発過酷事故から半年余---被災現地からの報告」がありました。

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「地震を引き金に発生した原発震災は世界で初めて。史上最大・最悪の災害(公害)である」
「県民は安全神話を信じ、放射線について基礎知識がなかったため、パニックが事故後しばらくたっても続いた」
「国は、EPZをあらためるべき。原子力緊急時医療対策も機能せず、ヨウ素剤についても国から指示がなかった。見直すべき。」
「福島で起こった苦難は、全国のどこでもお起こり得る」等々…。

そして、午前の最後は、柳町秀一・事務局長から問題提起「原発の危険を縦横に語り、原発撤退の合意形成を」がおこなわれました。

「原子力安全委員会は、安全神話の根拠となった1992年決定文書を廃止することを検討している」
「緊急時対策とは、原発施設から放出された放射能による@放射能雲段階(短期間)A地上付着段階(中・長期間)の外部・内部被曝対策として緊急時計画を策定するゾーンのことで、一般的に50マイル(80km)が多い。ところが、日本政府は、過酷事故を想定した防災対策を作らず、途中から、防災対策を重点的に充実すべき範囲として半径8〜10kmを緊急時対策のEPZという用語をつかい防災対策=緊急時対策であるかのように見せかけてきた」
「EPZの見直し議論が出ているが、本質的議論ではない」
「現状の原発が軍事技術(軽水炉技術、再処理技術、ウラン濃縮技術など)の延長上でのエネルギー利用である。燃料のウラン濃縮をアメリカに7割依存していることで、アメリカのウラン濃縮工場(核兵器など)の経常運転確保の補完的役割を担っている。軍事技術のエネルギー利用としての原発は真の原子力の平和利用ではない」
「今、原発を止めているのは国民の世論であり、このままでは国民世論が変わってしまう。原発からの脱却は、再生可能エネルギーの開発と表裏の問題」
「原発の9電力体制では再生可能エネルギーへの転換は実現しない。自治体が中心となり、住民参加ですすめていくべき」
「原発賛成の人とも語り合い、合意形成をつくっていくことが必要」

みなさん、与えられた時間が予定よりもかなり少なかったらしく、端折って必要なところを抜粋した形で話されたのが残念…じっくり聞きたかったです。

午後から、全国の取り組みの報告がありました。

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福井県からは、原発問題住民運動福井県連絡会の事務局の林さんが福井県の運動について報告。

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また、全国センターの代表委員でもあり、原発の安全性を求める嶺南連絡会のメンバーでもある山本雅彦より「原発の再稼働とストレステスト」について報告。

北海道、青森、宮城、福島、石川、静岡、大阪、佐賀、鹿児島など17名が発言され、最後に、「いまこそ、日本の百年の計にかかわる国民的議論・対話を大いにすすめよう!」と北海道からのアピールを採択しました。

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10日は、幌延深地層センターの見学でした。

朝8時に札幌駅前を出発し、バスで「幌延深地層研究センター」へ…。

幌延や豊岡など人口よりも牛の数の方が多いらしいけど、広大な牧場で牛を発見するのも一苦労…。
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センターへ行く途中、ゴージャスな幌延町役場が…。
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町営住宅も立派…!
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深地層研究センターを受け入れ、多額の交付金が入ってきているとのこと。

どこも一緒やなぁ…と思いました。

出発から、なんと5時間半後たらーっ(汗)にようやく「幌延深地層研究センター」へ到着。

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ちなみに、センターは「もんじゅ」「ふげん」でおなじみ日本原子力研究開発機構がやっています。

副館長さんから説明を頂いた後、質疑応答、館内見学がありました。

ここでは、使用済燃料を処分する研究を行っています。

今後20年で深度500mまで掘るそうですが、現在はまだ250m。

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研究している場所が、結局、そのまま処分場になってしまうというのが海外の例だそうで…地元の方は「そのうち、核のゴミが持ってこられるのではないか」と、とても心配されています。

また、これまで300億円かけて研究しているけれど、今後、どれくらいかかるか未定だそうで…。

六カ所村での使用済燃料のガラス固化も行き詰まっているし…本当に使用済燃料が処分される日がくるのか…?

こんな状態なのに、原発を動かして核のゴミを増やし続けてるなんて…怖いなぁ。

「核の無毒化、無害化」の研究の必要性をつくづく感じた見学でした。

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さて、文教厚生常任委員会の視察から帰ってすぐで、かなりハードな北海道行きでしたが、たいへん勉強になり行って良かったです。

あと、今回、自費での参加で、飛行機などネットで「格安」で検索して予約しましたが、飛行機代が往復3万500円と本当に驚くほど格安だったので、北海道がとても身近に感じました。(幌延は遠かったですが…)

いつか、ビール工場ビールとか…のんびり観光で行きたいでするんるん
posted by きよこ at 23:58| 原発関連2010.10〜 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする