11日、福井県教育センターで開催された「2.11福井県集会」に参加しました。
憲法が改悪されるのでは?との思いから、会場いっぱい、100名を大きく超える参加があり、資料やイスが足りなくなるほどでした

講演は自由法曹団の吉川健司弁護士で「憲法の危機にどう立ち向かうか〜改憲をめぐる情勢について〜」。
これまで憲法を変えようとする動きがあって、私たちはずっと憲法を守る立場で運動してきました。
ところが、2010年代に入り、実質、集団的自衛権行使(アメリカが戦争をするときに日本も協力する)に向けた動きが行われています。
2012年3月、自衛隊の司令部とアメリカの司令部との統合運用が開始され、それがどんどん広がっています。
そして、2012年7月には、国家戦略会議有識者分科会が集団的自衛権行使容認を明記した報告書を提出しました。
武器輸出三原則の緩和も始まっています。
2011年12月、アメリカやイギリス、オーストラリア、NATOと共同開発・生産した武器を輸出することを安全保障会議で決定しました。
宇宙利用の軍事化も…。
2012年、宇宙航空研究開発機構の活動を「平和目的」に限定している規定を削除し、軍事目的の研究・開発も可能となりました。
海外派兵体制も本格化し、秘密保全法制定に向けた動きも…。
そして、「日本国憲法96条(1)国会が衆参両院のすべての議員の3分の2以上の賛成を得て発議する(2)国民投票での過半数の賛成で承認する」をまずは変えて、憲法を国会の多数派で簡単にできるようにする動きもあります。
そもそも憲法とは何かというと、国家権力や政治権力から国民の基本的人権を守るもので、国民でなく国をしばるものです。
ところが、改憲草案は国益のために国民をしばるものとなっています。
これが、「改憲派は憲法を理解していない」と言われる理由…。
これまでも憲法の理念からはずれた政治によって、公共の福祉がないがしろにされ、国益・公益が重視されるなど、人権保障が弱まってきています。
また、憲法草案では「天皇元首」が明文化されるなど、まさに戦前に逆戻り…。
だけど、このような中で、アメリカ軍のオスプレイ配備に反対する「建白書」が沖縄では全自治体で採択されるなど今までにない動きも出てきて、憲法をまもる運動も全国で大きくなってきています。
前教育基本法には、憲法を「実現すべき理想」と明記されていました。
改憲派の方は「憲法が現実に合わない、乖離しているから憲法を変える必要がある」と言いますが、現実を理想に近づけることこそ必要ではないでしょうか?
ちなみに、イラク戦争、アフガニスタン戦争でイラク人死亡者は65万人でしたが、アメリカ軍の兵士は6460人、そしてアメリカ軍の自殺者は6500人を超え、日本から派遣された自衛隊員9100人、戦死は無かったけど自殺者が25人とのこと…。
これが戦争の実態です。
今、3万人を超える自殺者がいる日本で、更に戦争によって自殺者をうみだす…しかも、何のため? アメリカのため…


多くの人と対話をしながら、運動をすすめていきたいと思います。
