2023年10月28日

視察で可児市、高山市へ

25日、26日は、嶺南広域行政組合議会で

岐阜県へ視察に行ってきました。


嶺南広域行政組合議会は、

嶺南地域の交通や振興、有害鳥獣、

地域の活性化のための事業を行っています。


各市町の首長と議員で構成され、

敦賀市議会では、

各会派から8名の議員が出ています。


今回の視察は、議員21名全員が参加し、

事務局入れて25名でバスで行ってきました。



25日は、可児市で「山城を活かしたまちづくり」

について、視察しました。


かつて、可児市には、中山道が通り、

交通の要所でもあり、

木曽川の渡し場があり、軍事的要所でもあった、

とのこと。


そして、織田信長の重臣である森家が

1565年、美濃金山城に入城したのは、

国境の要地であったから、と。


また、明智光秀が生まれ育った明智荘や、

織田信長の母、土田御前が生まれた土田城も

あるそうです。


そして、可児市には、10もの山城があり、

その内、美濃金山城、久々利城跡、今城跡に、

それぞれ、整備・PRする団体があり、

平成28年に、山城連絡協議会を設立したそうです。


協議会では、行政や企業と連携し、

保存と活用のバランスを考えた整備活動を行い

今年、「日本城郭文化振興賞」を受賞したそうです。


明智城跡にも、保存会など3つの団体があって、

整備、PR、ボランティアガイドなど行っていて…


大河ドラマ「麒麟がくる」の放送を機に、

3つの団体で明智荘をめぐるイベントを実施し、

観光協会の協賛で、明智荘内の飲食店へ

観光客を誘導する企画を行っているそうです。


また、可児市の特徴は、広域連携です。


東美濃歴史街道協議会や、

小牧・長久手の戦い同盟など、

県内外と連携した取り組みを行っています。


また、メディアとも連携し、

地域限定版城めぐりを実施したり…


更に、Instagram、ライン、イベント告知、

アンテナショップなどでの情報発信も。


こうした取り組みによって、山城来場者が

コロナ禍でありながら、増えたそうです。


現地視察ということで、

戦国ミュージアムにも行きました。


ここでは、甲冑を着ける体験、

また、甲冑を着けて山城を登る

イクササイズなどもできます。


御城印を売っていたので、

1枚、買いました。


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敦賀にも、玄蕃尾城、金ヶ崎城、手筒山城と、

山城が3つあります。


敦賀の山城を知らない市民が多いので、

ぜひ、多くの市民に知って貰えるように

RCNなどで、取り上げて欲しいです。


そして、嶺南にもたくさん山城があるので、

広域連携で、観光にいかせると良いなぁ〜

と思いました。



26日は、高山市で「海外誘客についての取り組み」

について、視察しました。


高山市は、歴史的文化資源が豊富です。


「山・鉾・屋台行事」が、

ユネスコ無形文化遺産に登録されています。


国選定重要伝統的建物群保存地区があり、

東山寺院群があり、自然や温泉もあり、

食文化、工芸品などなど…


ちなみに、高山市の国際観光は、

平成61年、飛騨地域1市19町村が

国際観光モデル地区に指定され、

「国際観光都市宣言」をしたのが始まり。


英語の看板など、外国人観光客が安心して

一人歩きできるまちづくりを進めてきたそうです。


平成23年、海外戦略専門部署を設置し、

本格的な海外戦略施策を展開し…


平成28年、ジャパンツーリズム・アワードを受賞、

交通文化功労賞を受賞したそうです。


インバウンド対策として、

パンフや散策マップなど、10数の言語で作成し、

表紙デザインも、

国によって心を捉えるものが違うので

国ごとに違うデザインにしている、とのこと。


無料公衆無線LANの整備し、地域通訳案内士の養成、

緊急対応コミュニケーションサポーター制度も。


また、北陸・飛騨・信州3つ星街道、

昇龍道(中部、北陸エリア)、

杉原千畝ルートなど

県内外との広域連携にも力を入れています。


更に、予期せぬ怪我や病気の問い合わせに

対応する「ワンストップ医療相談窓口」を

5月から開始したとのことで、

インバウンド観光をめざすなら、

敦賀でも必要だと感じました。


フリーWi-Fiの登録の時、

メールアドレスを登録してもらいますが、

そのメールアドレスを利用して、

災害や交通情報をメールで発信したり、

アンケートをお願いしたりしているそうで…


そんな活用もできるのか〜!と関心しました。


ちなみに、外国人観光客動態調査の回答は、

1200をこえ、課題解決に結びつけているそうです。


コロナ禍で海外からの観光客は激減しましたが、

北米、ヨーロッパを中心に戻ってきているそうです。


でも、全体として、観光客が減ってきています。


主な原因は…

人口減少、少子高齢化にともない、

旅行者自体が減少していること。


また、娯楽の多様化にともない、

旅行需要が縮小していること。


そのため、外国人旅行者を獲得し、

地域活性化に取り組む必要があると、

高山市は、令和5年度から、

観光庁の「持続可能な観光推進モデル事業」に

取り組んでいる、とのこと。


これは、外国旅行者による観光振興が

市民の幸福度の向上や

地域の豊かさにつながるように

持続可能な観光経営の指標等を検討する、

と言うものだそうで…


海外からの観光客が多いと

混雑したり、ゴミ、マナーの問題など

観光公害が市民の生活影響するので、

その解決にも取り組んでいくそうです。



午後は、白川郷へ。


食事をした集落から少し離れたレストランは、

外国人観光客の受け入れを白川郷で初めて

始めたお店だそうで、

今でも、99%が外国人観光客だとか。


お土産コーナーで、外国語で対応しておられ、

「すごいですね!」と言うと、

「各国の数字さえ、話せたらいいんです」と。


「ここは団体予約があり、前もって

どの国から来てるか分かるけど、

白川郷のお土産屋さんでは、

どの国の方か分からないし、

苦労されているようです」とのことでした。


観光バスの運転手さんにお聞きしたところ、

7日間の旅行とのこと。


別のバスも、10日間の旅行でした。


短時間で、慌ただしく移動し帰る

日本人の観光旅行とは違うようです。


また、白川郷のお土産屋さんにも

お話を伺いました。


ご主人は、

一度目は、食事と風景等を目的に日本に来るが、

二度目は、人に会いに来る、とのこと。


そのためにも、積極的に、外国人観光客と

交流する人づくりが必要、と

熱くかたっておられました。


さて、数年ぶりの白川郷。


1時間ほどの滞在でしたが…


真ん中にあった駐車場がなくなって、

広場になっていました。


観光に来る車は、川向こうの広い駐車場へ。


そのため、

かつて車が通っていた道路に車は無く、

のんびり、歩くことができました。


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さて…

バスでの長旅で、疲れましたが、

たくさんの気づきがあった視察でした。


それにしても…

小泉政権時代、地域経済の活性化を、

海外からの観光客に活路を求める

インバウンド観光政策に大きく舵をきって、

多額の補助金を地方自治体にばらまき、

全国で観光開発を進めてきていますが…


コロナ禍を経て、

インバウンドに依存することの危険が

わかったのではなかったか?


コロナ前と変わらず、

政府が、インバウンド観光で

旗振りをしていることに疑問を感じました。


もちろん、

インバウンドがダメということではなく…


内需を拡大し、国民の暮らしを豊かにし、

日本人が国内観光にのんびり行けるような

政治が求められているのでは?


また、戦争や紛争が世界各地でおき、

このまま多くの国が巻き込まれていけば、

海外旅行どころではありません。


防衛費(軍事費)2倍なんてやめて、

岸田首相みずから、世界へ平和外交に出向きながら、

観光客誘致をして欲しいものです。



良かったら、

下記の日本共産党の政策をご覧下さい。


日本共産党の経済再生プラン


大企業・インバウンド優先の観光政策から

 地域・住民最優先の政策へ(2022年参院選)


posted by きよこ at 10:12| 福井 ☔| 議会、議員活動2016.11〜 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする