7月3日〜5日は、議会運営員会で
行政視察へ行ってきました。
視察内容は、どこもすばらしく、
本当に良い視察でした。
今回の視察をいかに敦賀市議会にいかすか!?
大きな課題ですが…
少しでも、敦賀市議会にもいかして、
市民から信頼される議会となれるよう
がんばらなくては〜💨
以下、視察自治体と内容について報告します。
《3日 長野県飯綱町》
○政策提言サポーター制度
○議会だよりモニター制度
飯綱町は、平成17年に、牟礼村と三水村が
合併しましたが、その直後に
旧牟礼村の第三セクターが経営破たん。
金融機関から裁判を起こされ、
約8億円の損失補償を支払うことに…。
こうしたことから、住民から、
「議会のチェック機能は果たされていたのか」と
議決への責任が問われ…
住民に信頼される議会になるために、
議会改革を始めました。
ポイントとして、
@首長の追認機関にならないこと
A「チーム議会」として政策力を向上させること
B住民参加を広げ、住民の自治意識を高めること。
そして、議会への住民参加と
定数が減る中で、町民の知惠を借りて
政策作りを協働で進めることを目的に、
政策サポーター制度をつくりました。
これまで、
「都市との交流・人口増加を目指す政策提言」
「集落機能の強化と行政との協働」など、
8つテーマで政策サポーターを募集。
政策サポーターは、のべ71名。
1テーマにつき、7〜8回の議論を重ね、
提言書にまとめます。
議員は、予算審議、一般質問などで議論をし、
町長に実現を求めます。
更に、議会として毎年、9月議会で、
「予算・政策要望書」を町長に提出。
毎年80〜95項目あり、
その審議の結果について、
3月議会で報告を受けます。
このような中、
時間外保育料に一部無料化、
地域振興係の新設、
集落振興事業の強化と予算の増減など
実現しました。
また、議員提案で
「集落振興支援基本条例」
も制定しました。
「議会だより」モニター制度は、
議員のいない集落から、
女性、若者を重視し人選。
町民の多様な意見、要望を把握し、
議会の応援団になってもらっています。
モニターは述べ267名。
毎回、100項目以上の
意見・要望・批判が寄せられ、
一部、議会報で回答しています。
そして、紙面改善と
議会改革にいかしています。
その他にも…
中学生議会、町民講座、議会白書づくり等、
取り組んでいるそうで、
大変勉強になりました。
《4日 茨城県取手市》
○オンライン委員会
○模擬議会取り組み
○AI音声認識技術を活用した議会の仕組みづくり
○中学生とのオンライン議会の取り組み
○議会運営ICT化の取り組み
取手市は、議会改革で2020年、2021年と
2年続けて1位となり、←市議会初!
2022年も2位となっています。
24人の議員のうち、
3分の1の8名が女性の議員です。
取手市のタブレットの導入のきっかけは…
議場での採決が押しボタン式で、
その装置の動作が不安定になり、
修理に多額の費用がかかるため、
それなら、と、タブレットを導入し、
タブレットを用いた採決に変えたそうです。
タブレットを導入した初めての議会では、
タブレットと紙の併用。
そして、次の議会から、
完全ペーパーレス化に踏み切ったそうです。
また、タブレットを導入したところ、
コロナ感染拡大が始まりました。
そこで、オンライン委員会を開催することに。
令和3年は、会議の半分以上を
オンラインで開催したそうです。
5類になった今も、
わざわざ集まる必要がないような会議は、
オンラインで開催しているそうです。
欠席議員の一般質問を、
オンラインでやったこともあるそうです。
また、コロナ禍、招集時間を減らすため、
市長提案理由説明や
担当部長による議案の説明などを
議会開会3日前に、YouTubeで配信し、
議員はそれを見て議会の準備をすることに。
今も、それは続けているそうです。
委員会視察も、
経費削減のためオンラインで実施。
委員の中から2名だけ、現地へ派遣し、
他の委員は、執行部の職員と一緒に
視聴しているそうです。
また、かつて議会報告を開催していましたが、
個人の意見は言わないためつまらない、と、
意見交換会に変えたそうで…
テーマを設けず、3ヶ所に議員が分かれて、
同日一斉に、オンラインも併用して開催。
好評だそうです。
また、中学生に、
議会や行政を身近に感じてもらいたいと、
中学生との協働事業を開催しています。
主権者教育の目的もあるそうです。
みんなの意見を集約して条例を作り、
所信表明のあと、投票で選ばれた中学生が
議場で条例を審査するなど、
本当の議会みたいです。
これによって、子どもたちは
議会へのネガティブイメージから
ポジティブイメージへ変わっているそうです。
議事録も、AI音声認識技術を活用し、
職員が訂正など加えながら、
会議が終わると同時に、議事録も完成。
とにかく、「すごい」のひと言に尽きます。
議会事務局の方と一緒に説明してくださった
議会運営委員長の赤羽委員長さんは76才で、
30年超の議員さんです。
「やってみよう精神で、ダメだったらやめる」
「目の前の課題を解決することで、
その結果、改善につながっている」
と繰り返し話されていました。
飯綱町でもチーム議会が大事と言われてましたが、
今日の取手市は、議員だけでなく、
議員と事務局による「チーム議会」と。
敦賀でも、事務局と一緒に、
議会をよりよく変えていけたらと思います。
《5日 愛知県豊橋市》
○委員会オンライン配信
○政務活動費の個人支給
豊橋市議会では、平成29年9月定例会から、
YouTubeで、委員会や特別委員会の
配信をしているそうです。
委員会のオンライン開催は、これまで1回のみ。
令和4年、発熱で欠席した議員に、
オンラインでの出席を許可したそうです。
採決がない閉会中の委員会審査だったそうで…
本来、災害等の緊急事態のための救済措置で、
オンライン委員会のあり方については、
今後、検討する必要があるとのことでした。
政務活動費の個人支給については、
条例を改正し、実施しているそうです。
会派に支給する自治体が多い中、
個人支給にした理由は、
議員個人か執行に責任を持つことで、
使途の適正化を図ることができる、とのこと。
市民のメリットとして、
議員個人の活動が把握しやすいこと。
議員のメリットとして、
・議員の説明責任の所在が明白
・会派に縛られないため、支出の自由度が大きい
・会派の異動、解散に関係なく支給金額が一律
・年度途中での精算が発生しない
また、会議資料のペーパーレス化は、
令和元年9月議会から。
全てをなくすことはできず、紙資料と併用です。
また、市民にも議会開会初日に、
ネットで議案を公開しているとのこと。
子ども連れの傍聴を認めたり…
開かれた議会だと感じました。
《おまけ》
今回の視察で、どこも、
タブレット化とともに、
ペーパーレス化が進んでいて驚きました。
今まで、出されていた説明資料など
紙の書類が、無い❗
説明を受ける時、紙の資料がないので、
自分のタブレットミニで
前もって送られてきた資料を見たり、
タブレットのメモ機能を使ってメモしたり…
今までの視察と違ってて、戸惑いました💧
一方、紙の書類がないことで、
カバンが重くならないことも実感❗
かつては、視察先の自治体ごとに、
説明資料や市勢要覧などの書類、
観光パンフなどたくさん頂き、
帰る頃には、カバンが重くて、
腕が痛くなるほどでした。
そして、家には、視察先で頂いた
「いつか役立つかも」と処分できない書類が、
山のようにあります。
私的には、紙の書類の方が見やすいですが…
ペーパーレスも必要かなぁ〜?と感じました。
さて…
敦賀でも、いよいよ、9月にタブレットを購入し、
12月議会から、使うことになります。
ついて行けるか…
私自身、不安でいっぱいですが、
私以外にも、苦手な議員さんがチラホラ…
誰一人、置いてけぼりとならないよう、
そして、タブレット化で紙が無くなった、
ということに終わらせず、
開かれた議会への一歩となるよう、
視察先で学んだことをいかして、
チーム議会で、取り組んで行きたいと思います。