2025年10月15日

文教の視察2日目〜金沢市、南砺市、砺波市〜

15日は、文教厚生常任委員会の視察の2日目。


まず、午前中は金沢市へ。


子ども宅食についてお話を伺いました。


金沢市では、

子どもの貧困問題に、早い段階から

取り組んでいます。


2016年「子ども貧困対策チーム」を設置、

2017年「児童家庭相談室」を設置しました。


児童家庭相談室は、

専任職員2名、兼務職員5名、弁護士職員1名、

子どもソーシャルワーカー4名、

母子・父子自立支援員4名の16名体制です。


敦賀市とは人口規模も違うので、

同じようにはいきませんが…


コロナ禍よりも、もっと以前から

子ども貧困問題に着目し、

スタートしたなんて、すごいです。


今回の視察の一番の目的は、

「子ども宅食」ですが、

スタートから違うと感じました。


さて、金沢市は、「子ども宅食」は

市が社協に委託し

地区社協が中心になり、ブロックごとに、

子ども宅食に取り組んでいます。


対象者は、児童扶養手当受給世帯と

地域で気がかりな世帯。


まず、拠点型は、

今年度から、8ブロック(全ての地域)で

年1回開催(8回)の開催の予定です。


@地区社協と地域の民生児童委員ら

地域の方と打ち合わせをし、


Aフードドライブで企業からの寄付を募ります。


とは言っても足りないので、

市からの補助金で、食材を購入します。


B対象者へ、市から通知したり、

地域で声をかけて案内をし


Cラインで申し込みを受け付け


D当日は、参加者が、

食材を選びながらまわるのに、

民生・児童委員などが同行して、

会話をしてコミュニケーションを図り


相談コーナーでは、弁護士、心理士が

専門的な相談に対応する、とのこと。


また、こどもはその間、

ワークショップで楽しく遊ぶ、とのこと。


E開催後、参加者の聞き取りの中で

対応を検討すべきケースについて協議し


子どもソーシャルワーカーの支援や

子育て支援団体の見守り支援など

訪問型の支援を開始する、とのことです。


取り組みの成果は、

こうした中で、支援につながりにくい

子育て家庭を早期発見し、

必要な支援に繋ぐことができる。


地域で子育て家庭を支える機運を

醸成させることができる。


食品ロス対策になる。


課題としては、

地域の担い手の確保や

地域ごとに課題意識や参加意欲に差がある

など…


でも、本当に、

素晴らしい取り組みだと思いました。


私も、子育て家庭や貧困世帯への

食糧支援に携わっているので、

参考にしたいと思いました。


敦賀市に対しても、できるところから、

求めて行きたいと思います。


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午後から、南砺市へ。


子育て支援とこどもの権利条例について

お話を伺いました。


「市民と行政の協働によるまちづくり」

を掲げた市長が、2008年に就任。


「こどもが育ちたいまちを作りたい」の言葉に、

政策参与で児童精神科医師である明橋医師が、

「こどもにやさしいまちをつくりましょう。

こどもの権利条約を知っていますか?」と返し、

子どもの権利条例を作ることに。


2020年、

子どもの権利条約全国フォーラムを誘致し開催、

子どもの権利条例作りがスタートしました。


策定委員会の構成は、

学識経験者、関係諸団体、公募2名

の9名で、2年間で、5回開催。


その間に、

子どもによる子ども部会、

人づくり部会、

環境づくり部会など

34名の市民が参画する

ワーキンググループが18回開催され

条例が策定されました。


南砺市の条例の特徴は、

「こどもも大人も 

ともに幸せに暮らせるまち」


子どもだけで無く、

大人が幸せでないと、

子どもも幸せになれない、とのこと。


そして、

「南砺市こどもの権利推進に関する

アクションプラン」を

「こども計画」の中心にすえています。


取り組みとしては、

学習教材を作成して配布したり、

権利の絵本・本を配布したり、

イベントを開催して

周知啓発と理解促進を図っています。


また、子どもの意見表明や参加を促すため

小学〜高校までの子ども30名で構成する

「子どもの権利委員会」が

スポーツ教室やクリスマス会など

様々なイベントを開催しています。


子どもの声が届くよう、

子ども・若者パブリックコメントを

設置しました。


また、こどもの権利侵害への

取り組みもしています。


敦賀でも、現在、

子どもの権利条例を作るため、

市民と行政が会を立ち上げ、

毎月会合を開いたり、

ワークショップを開催してて…


私も参加させて頂いてます。


なので、大変、参考になりました。



余談ですが…

令和7年度の南砺市の子育て支援に、

「出産一時金50万円」を見つけ、

す、すご〜い!


敦賀では、令和6年度に

出産一時金10万円が廃止されたのに…


おお〜!


遊学祝い金もある〜


敦賀では、9月議会で、私が、

入学祝い金を一般質問で取り上げたけど

けんもほろろな回答だったけど…


保育園のおかずの半額補助あるし、

放課後児童クラブも無償だし、

修学金返済支援もあるし…


伴走支援も充実してるし、

南砺市、すごいです。


南砺市で子どもを産んで

育てたいと思いますよね〜


ぜひ、敦賀でも、そう思ってもらえるよう

がんばらなくては!


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夕方、砺波市へ。


学校給食センターの地産地消と食育について

お話しを伺いました。


給食センターでは、

5000食の能力があるそうですが、

現在3800食を作っているそうです。


「となみ野学校給食食材出荷組織連絡会」

があって、JAが事務局。


生産者、JA、砺波市、富山県、

学校給食センターで構成し、


JA となみ野が作成した「地場農産物規格表」

(品目ごとの年間使用量目安を記載)に基づき、

年間の「納入計画表」が提出され、

給食センターはそれに基づいて、

給食実施月の2〜3か月前に献立を作成。


調達は、 JA となみ野に一括発注し、

地場産以外は、青果組合を通じて、

卸売市場から調達しているそうです。


JAとなみ野と砺波市学校給食センターが

「地域農産物の等級基準表」を作成。


等級に応じた価格設定を行ったことで、

生産者に「より良い品質のものを納品しよう」

という意識が芽生え、

より良質な農産物が納品されるようになった

…などなど。


「もっともっと地産地消推進戦略」策定し

地産地消を高めているそうです。


また、砺波市は、

地産地消等給食等メニューコンテストで

文部科学大臣賞を受賞してます。


すごいですね〜


玉ネギの産地だそうです。


敦賀は野菜そのものが少なくて、

給食センターで地産地消を高めるのは

本当に難しいです。


しかも、

新しい給食センターができて、

学校調理が無くなって、

全校が給食センターになれば、

地産地消率は下がるかも…


少しでも向上して、

地域の野菜を学校給食で食べられるように、

そして、農家が少しでも元気になるように、

これからも、進んだ地域から

学ばせて頂きたいと思います。


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ということで、

二日間の視察は終わりました。


とても、実のある視察でした。


posted by きよこ at 23:00| 福井 ☁| 議会、議員活動2016.11〜 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする